世界でワクチンの開発が急がれていますが、中国が世界で初めて新型コロナウイルス肺炎COVID-19のワクチン臨床試験を開始したというニュースが出ていたので翻訳してご紹介します。日本やアメリカでもワクチン開発が進んでいるようですが、早くワクチンが実現すると良いですね。
国務院の国有資産監督管理委員会によると、4月12日、世界で最初の新しいコロナウイルス不活化ワクチンの臨床試験が国家薬品管理局によって承認された日に、ワクチンの第I相臨床試験が河南省で順調に開始された。最初の注射は武陟県疾病管理予防センターのワクチン臨床研究現場で完了した。
この臨床試験は「無作為、2重盲目試験、プラセボ並行第I / II相臨床試験」であり、複数のテストを経て、最終的に32人のボランティアが第1相臨床試験を受けた。
中国臨床試験登録センターの公式ウェブサイトによると、被験者は第I期と第II期に分けられ、各フェーズは低用量群、中用量群、高用量群に分けられ、各群にはプラセボ対照群が設置されている。第Ⅰ期試験は24人で対照群は8人、第Ⅱ相試験は60人で対照群は20人。
臨床試験が湖北省ではなく河南省で行われたのはなぜか?今回の臨床研究の瀬金車であり、河南省疾病管理予防センターのワクチン臨床研究センターの主任である夏勝利氏は、ワクチンの臨床研究については「疾患が少ない地域ほど良い」と述べた。疾患が少ない地域では多くの干渉因子を回避することができ、安全性と免疫原性の指標を確認するのが容易である。
どうして第Ⅰ/Ⅱ期の臨床試験を一緒にやるのか?このワクチンを開発した中国国家薬品集団の中国生物武漢生物製剤研究所のウイルスワクチン研究部門の主任である王択鋆によると、主には武漢生物研究所の前臨床研究データが十分あり、現在の流行状況が緊急事態であるため、国家医薬管理局が「グリーンチャネル」を設定し、2つのフェーズの臨床試験を一度に承認したためである。
国民が興味を持っている「臨床試験への参加方法」については、河南省疾病管理センターは、グループに入った後に厳格な安全検査と採血などの継続的な検査を受けることになると紹介しており、現在、オンライン登録チャネルはまだ開通されていない。登録の詳細については、河南省焦作市武陟県疾病管理予防センターにお問い合わせてほしい。
社会が最も注目している「いつワクチンが市場に出るのか」という問題に関しては、中国疾病管理予防センターの疫学主任専門家である呉尊友が明らかにしたところによると、特別に承認された場合でも、第III期臨床試験が完了し安全性が確認されるまで最短でも6か月かかる。第I期の安全な試験には最短でも20日以上必要で、第II期のワクチン接種にはボランティアの募集に最低でも1か月必要、ワクチンの有効性を確認する第III期の評価には最低でも3~ 5ヶ月が必要としている。
以前、中国工学院の院士(中国では博士よりも権威がある学者)である王軍志は4月14日の国務院の合同記者会見で、第I相および第II相臨床試験はすべて健康なボランティアを対象としており、比較的簡単に募集できるが、ワクチンの手順や、方法が異なるため、数ヶ月の時間がかかると言っていた。そして、ワクチンの有効性を確認する第III相臨床試験では、サンプル数が通常数千~万必要としている。そして、一般的な感染症では、罹患しやすい人々の保護率を確定するため一つの流行サイクルを観察する必要があり、今回の新型コロナ肺炎は目下、最初の流行サイクルにあるとしている。