大柵欄(簡体字:大栅栏Dàshílànr)は日本人にはなじみが薄いのであるが、前門にある非常に著名な商店街。長さは275mで、前門の西に位置し、1420年以来、600年の歴史を持つ。日本人よく天安門から前門の観光に行くのであるが、その脇通りにこんなに歴史のある通りがあるのをほとんど知らないので今回は古い写真と一緒に紹介したい。北京を観光や出張で訪れる機会があれば是非訪問してみてほしい。
現在の地図で見るとこの位置にある。天安門の南、前門大街の真ん中あたりを西に入った通りである。ここら辺は古来、北京の商業の中心街として栄えてきた場所である。
ちなみに、現在の写真はこのような感じになっている。ちょっとお洒落な雰囲気もある、モダンレトロな通りとなっている。
こちらが1939年当時の同じ場所を撮影したものである。面影があるのであるが、街の雰囲気はぐっとレトロになる。当時の戦禍をあまり感じさせないのどかな風景である。
なにか手前に裸の人が映っているが、何かを引っ張っているように見えるので、荷物を配達しているのであろう。
この通りにあった中国映画を放映していた映画館。どんなものを放映していたのか、詳細があまり見えないのが残念である。左のポスターには、日場4時15分、夜場9時半と書かれているので、1日2回の放映だったのであろうか。
人力車と看板が映っている。人力車を引っ張っている人がブレており躍動感を感じさせる。看板は靴のお店のもの。おそらく、西洋風の靴を売っていたお店であろう。
馬車が走っている。後ろのほうにも同じく何台か馬車が連なっているように見える。手間に西洋ハットをかぶった身なりのきれいな紳士がの姿見える。当時の日本と同じようなスタイルである。
祭日の通りの様子。大変多くの人でにぎわっている。戦時中とはいえ安定した庶民生活が営まれていたようである。
果物店の様子。みんな、中国風の服を着ているが、奥に和服を着た人が映っているあたりが歴史を感じさせる。