中国の通貨である人民元は海外での取引が規制されている通貨ということは有名ですが、実は日本にいても投資できる人民元があります。しかしながら、若干特殊な事情があるので、今回はその特徴と取引方法をご紹介したいと思います。私個人としては、結構お勧めの投資だと思っていますので、リスクが取れる人はぜひ挑戦してみると良いでしょう。
人民元の種類
このように書くと若干奇妙に聞こえるかもしれませんが、人民元には一般に中国で流通しているオンショア人民元であるCNY以外に、オフショア人民元CNHというものが存在しています。
CNY | CNH | |
名称 | オンショア人民元 | オフショア人民元 |
取引市場 | 中国大陸 | 香港、シンガポール、英国など |
管理 | 中国人民銀行 | 香港金融管理局 |
オンショア人民元CNYは、中国人民銀行が管理しており、海外における取引はできず、為替レートも厳密に中国政府によりコントロールされています。しかしながら、香港を中心として大陸外での人民元ニーズがかなり強く存在し、2010年に海外における人民元建の取引などを行うために、中国人民銀行のサポートを受けて香港金融管理局が取引を管理し始めたのがオフショア人民元CNHになります。
為替レートは基本的に需要と供給の関係で決まります。よって、為替レートは1CNY=1.0015CNHというように若干異なります。中国でテレビを見ていると、“離岸人民元”として為替レートが毎日報道されています。
<CNH長期チャート>
自由な取引ができるということで、CNHの値動きは活発であるものの、CNHはCNYの先行指標として中国政府により重視されており、両者があまりにも解離すると中国政府は市場介入を行い両者の乖離を小さくしようとします。よって、両者のトレンドは結果的に似通ったものになっています。
人民元は魅力の高金利通貨
この10年ほどの中国の銀行貸し出し金利を見てみると非常に高い水準で推移しています。2016年以降は4.35%となっています。
オフショア人民元CNHの魅力はこの中国の高金利を海外で享受できることです!中国の景気は米中戦争の影響で減速しているとは言われているもののGDP成長率6%とまだまだ高水準です。
では、どこで取引するのか?
では、日本でこのCNHを手軽に取引する方法はほぼ一つしかありません。それは外国為替証拠金取引(FX)です。この数年でCNHを取り扱う業者が増えてきましたが、まだまだ少ないのが現状です。各社にいろいろと特徴はあるものの、ベストな業者はほぼ一択です。私も使っているトレイダーズ証券のLight FXです。
全部比較してもあまり意味はないので数社比較(2020年1月現在)すると、
FX会社 | スワップポイント | スプレッド |
LIGHT FX | 20円 | 1.8銭 |
みんなのFX | 10円 | 1.8銭 |
楽天証券 | 1円 | 1.8銭 |
と、Light FXのスワップポイントが圧倒的に良いのがわかります。中国株の取引きでは私は楽天証券を使っていますが、CNHのスワップポイントは非常に低く使いもになりません。ということで、現状ではCNHを取引するならLight FX一択ということになります。レバレッジは最高25倍まで行けます。
ちなみに、CNHを10枚(Lot)買った場合1日20円×10枚×30日=6000円のスワップポイントを毎月受け取ることができます。私の個人的な意見では、人民元は積極的に取引して売買値差を狙うよりも、スワップポイントを狙っていくのが良いと思います。
いくらでロスカットされるかのシミュレーター
ちなみに、Light FXには初心者に優しいスワップポイントシミュレーターがありますので、いくらでロスカットされるのか知りたければこちらを利用すればよいと思います。
例えば、100万円の資金で、16.065のレートで30枚を買った場合のロスカットラインは13.263となります。このような計算は結構面倒くさいのですが、このページを使えば一目瞭然で分かります。
<証拠金シミュレーター>
https://lightfx.jp/market/margin-simulator/
Light FXの特徴
ホームページに記載されているLight FXの特徴を載せておきます。私はモバイルの方でよく利用していますが、使いやすく情報も豊富でとても気に入っています。
最後に私のポジションをご紹介
私自身、CNHの取引きはこれまであまり積極的にやってこなかったのですが、金利も魅力的ですので、これからポジションを増やしていこうと思っています。現時点では、ちょっとお試し期間ということで、少ししか保持していません。元金100万に対してポジションは5枚のみです。また、今後、ポジションが増えたら、またあらためて私のトレード詳細をもっとご紹介していきたいと思います。
以上、というわけで、高金利通貨としてよく取り上げられるトルコリラや南アランド、メキシコペソに負けない魅力のある人民元への投資のご紹介でした。自ら人民元を取引きすることによって、中国経済への感度も上がるので、ビジネスマンの方には特にお勧めです。
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