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中国の未来年表、経済世界一に向けた光と影

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中国は2030年までにGDP世界1位になると言われている。現在のまま中国が成長し続ければこれは高い確率で実現するだろと言われている。中国は世界一の経済大国にむけて、どのような経緯で成長していくのか、課題は何なのか、これを簡単に見ていきたい。

 

中国の未来年表

 

これは、話題になった近藤大介氏の著書からまとめた中国の未来年表であるが、今回はこれをもとに個人的な見解を述べていきたい。

 

 

 

2020年適齢期男性3千万人が結婚難民化

 

一人っ子政策で男女比率が崩れているとよく言われているが、2020年には結婚適齢期の男性3000万人が余り結婚難民化すると言われている。これはかなり大きな社会問題となっているが、逆に「独身青年」による「孤独経済」が活性化している。これは日本で言うところのお一人様、というやつであるが、今や無視できない市場となっている。

 

また、これが背景になるのか関連性は明らかではないが、中国でも底欲望社会という言葉が最近流行している。これまでのように物質的な豊かさを求めず、ただゆったりと生きる「仏系」というような言葉も中国では数年前から非常に流行している。

 

2022年大卒900万人「大失業時代」の到来

 

2022年には中国の大学新卒はなんと900万人になると予想されてる。日本の新卒数が年間50万人なのを考えると驚異的な多さである。そして、多いと何が問題なのかというと、就職先である。競争の激しい中国ではエリートは大学院卒が当たり前で、日本の文系にあるような院に行くのを馬鹿にするような風潮は無い。

 

優秀な人材が多数排出される一方、このような優秀な人事が就きたいと思う仕事が比例して日本の20倍あるわけではない。優秀な人材が能力を発揮できる仕事に就職できない、となると社会不安に繋がる可能性がある。

 

現在の韓国も同じ現象が起きていて、学歴思考が強い韓国も高学歴な人材が韓国で就職できずに日本を目指すということが発生しているが、中国政府がベンチャー育成や創業を後押ししている背景にはこの失業問題があるということを忘れてはいけない。

 

2025年世界一の科学技術王国の実現

 

中国の労働人口は2018年に減少に転じたと言われている。中国政府は労働集約的な経済を、知識集約的な経済に転換しようとしている。その主要な政策が中国製造2025やAIへの重点投資である。

 

現在、中国政府は世界一の製造・技術大国をアメリカと考えており、2位グループを日本やドイツと見ている。2025年までにこの2位グループに追いつくのが中国の目標である。

 

とくに、AIの分野では、アメリカで学んだ優秀な人材の帰国奨励や、共産党ならではの個人情報をあまり重視しない顔認識の普及など、国家レベルでAI発展を支援している。すでに、2015年以降くらいには中国は日本を凌駕するIT大国となっていることは間違いないだけに、今後、日本があまり得意でないAI分野での差は開く一方である。

 

2027年GDP世界一へ

 

世界銀行やIMF、中国政府などが色々なGDP成長予測を出していたりするのであるが、現在中国政府が目標としている6%程度の成長で考えると、2020年代の後半には中国にはGDPで世界一となるのはほぼ間違いなさそうである。この時の中国のGDP総額は日本の3倍以上ととてつもない規模になっている。

 

この事実に対して、日本人はけっこう驚いたり、沈みゆく日本のGDPに不安を持ったりするのであるが、そもそもGDPは単純化して考えると、以下の計算式でしかない。

 

GDP=人口 x 一人当たりのGDP

 

この計算式から考えると、GDPを上げるためには二つの方法しかない。人口を増やすか、一人当たりのGDPを増やすかである。一人当たりGDPを上げるというのは、一人当たりの仕事の効率を上げると言う事である。製造業で言えば、ロボットを入れて生産効率を上げるとか、オフィス仕事で言えばIT化で効率上げるなどである。しかし、この効率化には限界があるのも事実である。

 

もう一つの方法である人口を増やすのも難しいのであるが、人口大国である中国やインドが近い将来、経済の効率化を成し遂げ世界一のGDPを争うようになるのは、この計算式を考えるとある意味当たり前である。

 

ちなみに、日本が再びアメリカや中国にGDPで追いつくためには、少子高齢化の対策を着実に行い、経済の規制緩和や大胆なITによる効率化政策、ベンチャー育成によるイノベーション支援を行うなど、全面的な取り組みが必要になるわけであるが、実現はなかなか難しい。

 

2035年人口ピークに減少へ、超高齢化社会の到来

 

そして、2035年に中国の人口が15.5億人をピークに減少に転じるといわれている。GDP世界一と中国の明るい未来がある一方、日本と同様に2035年以降の中国は人口減少、超高齢化社会という暗い未来も待っている。

 

特に中国の場合には、人口が桁違いであるため、4億人の高齢者を養わなければいけない時代が間違いなくやってくる。この時、二人の若者が一人の老人を支える時代が必ずやってくる。そして、現在の日本と一緒のように、社会の効率性や活力の低下、保守化は避けられない。現在の中国、そして中国の人々は自信に満ちているが、人口減少時代を迎えた時、それをどのように乗り越えていくのか今後の舵取りには注目していきたい。

 

まとめ、そして2049年建国100周年へ

 

まとめとして、2049年建国100周年について触れておきたい。中国の古代王朝を見ると、建国から100年程度までに絶頂期を迎えて、その後は惰性で徐々に弱体化し、200〜300年程度で王朝が交代するという時代を繰り返してきた。

 

現代社会にこの法則が通じるとは思わないが、過去の例を見る限り、中国は今後20年程度の繁栄を享受するのはほぼ間違いないであろう。しかし、古来、永遠に繁栄した国はない。繁栄を超えた時、中国がどの方向に向かっていくのか、共産党は永続できるのか、社会主義と資本主義を融合したあらたな経済が生まれれるのか、この中国の未来が楽しみである。

 

 



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