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北京のひどい花粉症の原因、その発生源の謎を解く

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皆さん、花粉は日本独自のものと思っていないだろうか?残念ながら北京でも花粉症はある。北京では3月中旬くらいから春の花粉シーズンが始まり、例えば私の場合は記録がある2018年で言うと3月23日の金曜日からくしゃみと目のかゆみが始まった。個人差があるが私の場合は日本よりも症状がひどいくらいである。北京の花粉症の正体を知らない人が多いと思うが、この中国語の記事をみると一目瞭然で、ずばり犯人を言うとポプラ(楊樹 yang2 shu4)、槐樹(エンジュ huai2 shu4)、ヤナギ(柳樹 liu3 shu4)である。西日本や東京あたりに住んでいるとあまりなじみが無い樹木であるが、北京では非常に多い種類である。今回はその特徴などを紹介していきたい。

 

 

犯人1 ポプラ(楊樹)

日本では北海道に多いようで、北海道大学のポプラ並木は特に有名。このポプラ、20年程度で大きくなるという事で成長が早いため、戦後から文革の時代に北京や内陸部で大量に植樹されたそうである。綿毛をつけることでも有名で、これが飛び交う姿は北京の春の風物詩にもなっている。なお、英語ではコットンウッドともいうそうである。

 

空港に行く際など、北京の道路の両脇にたくさん植えられているのをよく見かける。

 

 

これが北京に浮遊している綿毛が木になっている時の様子である。

 

 

これ雪ではなく、北京のポプラの綿毛が舞っている姿。

 

 

ちなみに、この飛び交っている綿毛、楊絮(ようじょ、Yang2 Xu4)とか柳絮(りゅうじょ、Liu3 Xu4)とか言ったりする。

 

犯人2 エンジュ(槐樹)

 

あまり聞きなれない木の名前であるが、中国北部を原産とする落葉樹。夏場に枝葉を茂らすため、木陰を作る緑陰樹として北京の公園や街路樹に大変よく使われている。清に攻められて、明朝最後の皇帝、崇禎帝が首を吊って死んだのがこの木と言われている。現物は故宮の北にある景山公園に残っている。

 

 

犯人3 ヤナギ(柳樹)

 

言うまでもないが、中国と言って思い出すのはやはり柳である。湖のある中国の公園に行くとしだれ柳がたくさん植わっており、中国らしい良い雰囲気を醸し出している。この柳、意見風でゆらゆらして弱そうに見えるが引っ張ても折り曲げても枝は折れないくらいしなやかで強いのが特徴。

 

 

実物観測@北京大学

 

春に北京大学の中を歩いていたら綿毛がものすごいことになっていた。これは絶好のチャンスということでちょっと紹介したい。

 

 

これが犯人のポプラの木。ちなみにポプラも、ヤナギ科である。コテコテの北京人と話をしていたら、昔は柳絮(りゅうじょ、Liu3 Xu4)と言っていたが、今は楊絮(ようじょ、Yang2 Xu4)というと言っていた。ポプラの木がたくさん植樹されて、綿毛の犯人の大半がポプラから飛ぶようになったからであろうか。

 

 

まとめ

 

というわけで、北京に花粉症はあるのか?花粉症の原因は何か?という問題に答えをだしてみた。日本人の大半が悩んでいる杉花粉とは種類の異なるヤナギ科の花粉であるため、人によっては症状がまったくでない人もいるのであるが、私はスギもヤナギもすこし症状が出る。北京にはまだあまり良い花粉症の薬が出ていないため、花粉の時期に北京を訪れる場合は花粉症の薬を日本から持っていくのをお勧めする

 

ちなみに北京人で花粉症の人はそんなに多くないのであるが、日本に留学経験のある友人は日本で花粉症を発症して、北京に帰っても花粉症に悩まされるパターンが非常に多いようである(笑)

 

<関連記事>秋の花粉症はこちら

北京、秋の花粉症の正体は?

  前回、北京の春の花粉症の犯人を書いたが、北京は秋の花粉症も結構ひどい。2010年くらいからクローズアップされるようになってきたのであるが、最近、北京人の中でも花粉症患者は増え続けており社 ...

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